
明治19年(1886年)秋、明治天皇皇后両陛下が翌年京都行幸啓の帰路に大津から船を利用し、長浜に上陸されるとの報が入りました。
長浜に上陸をされてから鉄道へ乗り換える時間に滞留するための適当な施設が無かったことから、当時太湖汽船頭取を務めていた長浜の実業家・浅見又蔵氏は早速私財を投じ、天皇陛下の誕生日である11月3日に行在所建設を着工しました。
行幸啓は翌年2月21日ですから、3ヶ月余りの突貫工事。
行幸啓当日の朝に完成する慌ただしさだったと伝えられています。天皇皇后両陛下は同日の13時前に長浜に到着され、慶雲館で休憩し13時45分の列車で名古屋へ向かわれました。